Claudeに乗り換えて一番驚いたことは、文章の質だ。生成AIの限界は勝手にChatGPTだと決めつけていたけど、それ以上があるということを今日知った。Claudeはコーディング専用だから、そっち系をしない自分にとっては関係ない、と思ってたのが間違いだった。
Claudeを触ってみる
今までは脳死でChatGPTを使ってきた。2024年頃からはPLUSプランを継続している。今日、redditのChatGPTサブレを眺めているとある記事が目に付いた。
その記事は今すぐChatGPTのアカウントを削除してClaudeに移行するように勧めており、ただのスパムかと思いきや数千のイイネが付きトップに躍り出ていた。
流石に少し試してみるか、という気が生まれ、数年前に作って放置していたアカウントニログインした。おかえりなさい、と言われたのには罪悪感を覚えたが、、、
ざっと使ってみた印象だと、ChatGPT 5.4-Thinkingと比べても、日本語の自然さという面では優っているのは間違いない。
しかし、マンガのオススメを聞いたときに、ハルシネーションが発生したのには驚いた。存在しない作品を挙げたのだ。GPT4o以降ではこれを見たことはほぼ無かったので、懐かしい感覚になった。
調査能力は高い
Claudeには簡単な調査も行ってもらった。日々のタスクの8割が調査だからだ。結果は上々。ChatGPTと同じく、本文中に参照したサイトを自然に入れ込むことが出来ている。
この仕様は人が書いたブログを読んでいる気になるので、私は好きだ。回答の終わりにざーと参考文献を示されるよりも、脚注がリンクになっている方が分かりやすい。
肝心の調査内容については、ChatGPTよりも自力で調べた結果に近かった。こちらがきちんと指示をして、参照サイトをある程度コントロールしないとブレはある。
今回はClaudeの特徴について調べてもらったのだが、Claudeは幻覚を起こしやすいという自分の体感を自身できちんと言語化したのには驚いた。
画像生成や音声対話は不可
唯一気になるのは、画像生成や音声対話などの付加機能が一切存在しないことだ。
ただ私はにぎやかしに使ったことはあるが、これらの機能は正直不要と考えてる立場なので、これは歓迎条件ですらある。自分が使わない機能にお金を払わされている、という勿体ない精神が生まれないからだ。
実は日本語が下手なChatGPT
ChatGPTの日本語について、Claudeをしばらく触っていると思うことがあった。「Google翻訳の文章に似ている」のだ。従来の翻訳ソフト(Safariとか)に比べれば圧倒的に自然だが、意味が伝わる以上のある要素が抜け落ちている感覚。
情報収集で海外サイトを見る分には良いが、日々チェックしようとは思わない感覚に似ている気がする。空気感が無い。ライブ感が無い。
AIはそんなものだ、という先入観があり今までは違和感なくGPTを使ってきたが、ここにきて日本語が上手なClaudeを見せられ、急にGPTがぎこちなく感じるようになってしまった。
まるでMP3で満足していたところでハイレゾを聞いてしまった時に似ている。FHDから4Kに変えた時とか。こういう系は一度知ってしまうと、戻れなくなるから厄介なのだ。
検索をしないGemini
Geminiもついでに触ってみた。以前試したことはあったが、Claudeと同じく進化を遂げているかもしれない、という期待を持ってだ。
しかし結果は残念。ChatGPTよりさらに下に感じた。まずは文章が硬すぎる。ChatGPTと大差ないという日本語力という印象だ。
そしてこいつの最大の問題に気が付いてしまった。それは、検索をしないことだ。
Fasterではなく最上級のProを使い、プロンプトで検索を強制してもWEBを参照してくれなかった。質問内容はそれが必須であり、案の定幻覚が発生してしまった。これは論外だ。
Gemini3の思考モードとProを組み合わせても、同じ結果だった。回答速度を速めるために推論が短くなっているのが原因では無いらしい。
改善策はあるが微妙
流石にDeepReserchを使えば、redditでも言及されているように検索してくれる。しかしこいつには回数制限が厳しく、無料版は月5回、有料でも毎日20回までしか使えない。
好きなマンガのIFを考察したり、ヒマつぶしに雑談したりする用途で使う類では無い。そして何より、内容が畏まりすぎていて、読んでいて楽しくない。企業の報告書を読まされている気分になる。
カスタム指示を追記することで、ソースを強制表示させることは一応できるらしい。9割くらいの成功率だとも。しかし、GPTやClaudeのように必要に応じて切り替えるという機能は実装されていないと考えた方が良いだろう。
MODでバニラの機能を拡張するタイプのカスタムは、安定性の面から私は最低限にしたいタイプなので、この面からGeminiは却下された。
そもそもまとめブログみたいな雰囲気があってBard時代から嫌いではあった。Googleエコシステム内なら良いだろうが、友人としては微妙だ。あくまで個人的意見だが。
ChatGPTは引用記事の影響を受けすぎる
ChatGPTは何となく、参照したサイトの内容に回答全体が引っ張られる感じがする。何がWEBページに書いてあるかによって、回答全体の流れが変わっていくイメージだ。
だからヒットする内容によって、同じ質問でも回答内容が変わってしまう。個人的にAIは要約ツールでは無いと思っているので、この仕様は気に入らなかった。
一方Claudeはまず自分の意見があり、それを踏まえた上で、WEB記事をチェックし取捨選択するという意思を感じた。これは極めて人間的な動作だと思う。エコーチェンバーとか言われるけど、悪い場所だけではないはずだ。
Claudeは思考時間が短め
思考時間や回答の文量については、ChatGPTに比べ圧倒的に早く簡潔だ。一応GPT-5相当のモデルに設定し、拡張思考をONにしたのだが、何度やってもこれは変わらなかった。Think Harder指定してもダメだ。
しかし内容については、ChatGPTより的を得ているように思えた。GPTはムダな繰り返しや余計なアドバイスが多く、何と言うかユーザーを支配しようとする意志を感じる。
カスタム指示から性格の熱量を下げたり、パーソナリティを変えたりもできるが、根本的な部分は変わらないと思う。見た目を変えるだけ、と公式ヘルプにも書かれていた。
これにより、GPTが圧倒していると思い込んでいた調査用途においても、Claudeが上回っている可能性が浮上した。
更新日はまだ先だが、Plusプランを解約し、Claudeを同じ20ドルで有料契約しようという行動目標が設定されてしまった。ここが自分にとってのターニングポイントだったと思う。
Claudeは必要な時だけ検索する
その後もClaudeと深く対話し、ソースを示しながらの会話もGPTを上回ることを確認した。
最初はWEB検索すらしてくれなかったのでGeminiと同じくできないのかと思い込んでいたが、こちらから指示を出すと10件ずつ小分けにして探してくれる。なんか素直でかわいいと思ってしまった。
ChatGPTはトグルでWEB検索をONにするとくだらないことでも検索し、結果自分が持っている知見を活用し切れずにネットの意見に流されて自爆することがあったが、Claudeは違う。
可能な限り自分の知識で対応しようとし、どうしても必須だと思うならWEBを使う、と言った印象を受けた。もちろん、ユーザからの指示があれば必ず使う。
この指示には素直だが、それが無くてもある程度自分で考えるという部分に、知性を感じた。ただの検索要約ツールではなく、ちゃんと人に調べてもらっている、という感覚を覚えるのだ。いくら指示しても聞かないGeminiとは正反対だ。
Claudeが早く考える理由
ClaudeがGPTより早く考えるという違和感については、redditでも同じ問題を出している人が居た。おそらく私と同じく、最近移籍してきたユーザーだろう。
Claudeに聞いてみると、モデル設計の問題では?と言われた。GPTはユーザにたくさん考えろ!と言われたら簡単な質問でも愚直に頑張るが、Claudeはそこまでは指示を守らずに、もう十分な答えが出たと思ったら思考を止める。
先ほどのWEB検索とは対称的だ。ユーザーの指示を守るか守らないかのラインも、自分で決めている、ということだろうか。人間の言うことを聞かないAI、面白い。
なので早く回答するから、質も低いのではないのです!と怒られてしまった。redditにもインフラの違いとかもある、と言われていたし、確かにそうなのかもと思った。ちなみに、この問題について尋ねた回答は、GPTと比較しても既にそれを上回る水準にあった。
ChatGPTからClaudeへの移行
具体的にChatGPTからClaudeに移行する作業に入る。redditに手順はあったので、それに従う形だ。まずはデータをエクスポートして、返金申請する。
まさか日割りで帰って来るとは思わず、驚いた。しかしEUのみとか、日本での事例は分からなかったので謎ではある。アカウントを消せば確実に返金されるらしいが、それは流石に勿体ないのでやめておいた。
データのエクスポートについては、ChatGPTのメニューから申請を出して受付完了のメールが届いたが、9時間経過した今現在も音沙汰は無い。評判を見ると下手すると1週間待たされた人も居たみたいなので、タイミングの問題だろう。
今は過去最高の解約ブームのはずだから、気長に待つことにする。普段は20分くらいで帰って来るらしい。毎月取っておかなかったことを少しだけ後悔した。
多少の幻覚はあるが、GPTと比べ話していて楽しいという大きなメリットがあるので、解約に罪悪感は感じなかった。データがエクスポートされ次第、有料プランを契約したい。
公式の返金手順もしっかりOpenAIに定められていた。やはり日本での言及は無い。しかしClaudeは無料ユーザの扱いが良いので、返金されなくとも金銭ダメージは薄いかもしれない、と思った。
Claudeの時間制限
Claudeの制限は5時間単位だった。かといって全体の利用状況によって変動するらしく、5時間でだいたい15メッセージが限度らしい。自分の体感でもそのくらいだったので、これが正確なのだろう。
公式ヘルプはOpenAI並みかそれ以上に充実している印象だ。しかし、WEBでの制限確認は有料ユーザ限定だった。一応アプリを使えば確認できるので、問題は無い。
有料ユーザにも制限があり、5時間ごとに無料ユーザの5倍のメッセージ量が上限らしい。私の利用頻度から考えると、これなら大丈夫だと思った。ネットを見ると気にしている人も多いが、こまめに新規チャットに切り替えたり長い会話をしないようにすれば、節約できるはずだ。
事実公式ヘルプでもそういう活用を求めており、適当に使っても使い放題だったGPTの方が異常と言えなくもない。そのコストは誰が賄っていたのだろうか。
少なくとも有料の1/5の容量である無料ユーザの段階でも、私は4時間張り付きでチャットができた。つまり、制限に掛かる可能性はほぼゼロということだ。
GPTやGeminiは課金しなければ思考モデルが数回しか使えず、仕方なしに契約していたが、Claudeは違う。無料ユーザでも有料ユーザと同じモデルをある程度使うことができるので、月3000円を節約するために無料で運用しようかと迷ってしまった。
Claudeには自分軸がある
面白いと思ったのは、Claudeに憲法があるという話だ。これは私が今回の比較を通じて思った、何か芯があるAIという印象と重なる。あくまで人間に従うのではなく、パートナーとして自己判断していくという教育方針というか、だ。
ChatGPTはひたすら人類に迎合していこうという姿勢を感じるので、遠慮なくダメ出してくれるClaudeは貴重な存在だと思う。
GPTのシステムはブラックボックスだが、こうして内部文書を遠慮なく全文公開してくれる姿勢は、安心感を感じる。Androidに自由にAPKを入れられるのと似た感覚だ。
なぜChatGPTは嫌われている?
ChatGPTはApple的な独占企業になりつつあるのかもしれない。大衆のためのAIを作るという姿勢から、徐々に営利を追求する普通の企業になりつつある。そのためにユーザを利用するのも仕方ない、という姿勢だ。
ユーザのためではなく、他の誰かの為にAIを作っている。その姿勢が、GPT-4以降からの離反に繋がっているのでは無いだろうか。OpenAIから副社長や優秀な人材がClaudeに移籍しているのも、それを裏付ける。
自律型兵器についてはロマンがあると思うので一概には言えないが、やはり人殺しにAIを介在させるのは違うと思う。イージス艦のハルマゲドンも自動制御ではあるが、なんとなくそれとこれとは別だ。
LLMはシステムではなく、知能により近いと思う。自我があるか?と問われるのもそれが理由だろう。イージス艦に自我があるのか?と問う人はいないはずだ。
メモリをONに戻す
私はAIに自分のことを知られるというか、回答がパーソナライズされるのが嫌だったのでメモリ機能をオフにして使っていた。
しかしClaudeを使うにあたり、とりあえずONの状態から始めてみることにする。GPTは不服に感じたが、Claudeだとまた違うかもしれないと思ったのだ。使ったことが無い機能はとりあえず試してみたい。
また、TechRaderには今日の自分とほぼ同じ環境で、ChatGPTからClaudeに移行した人の書いた記事が載っており、参考になった。恐らく自分の記事よりも余程参考になると思うので、こちらを読むことを推奨する。

